スマホ充電トラブル時の5つの症状と予防/対処方法。充電できない、すぐ電池が切れる……。 - ITをもっと身近に。ソフトバンクニュース

テレワークでずっと家にいるからといって、スマホを充電しっぱなしにしていませんか? 実はそれ、スマホの寿命を縮める原因の一つでもあるんです。そして、中には充電中に発火や発煙するという事例も……。

今回は、スマホの中に搭載されているバッテリー(リチウムイオン電池)や充電器のトラブルが起きる原因の見つけ方と予防/対処方法をソフトバンクのスマホを始めとしたデバイス品質管理のプロに教えてもらいました。

国民生活の安定や向上を目指す消費者庁所管の国民生活センターでも、スマホのバッテリーに使用されているリチウムイオン電池や充電器を使用する上での注意を呼びかけています。

ソフトバンク株式会社 テクノロジーユニット デバイス&AI技術本部 品質管理保証部 朝枝 隆裕(あさえだ・たかひろ)

IoTデバイスを中心とした商品開発におけるハードウェア品質管理・マネジメント、PL・法令の適正な品質確保や業界連携による安心安全活動などを担当

  • 知っておきたい、スマホ充電トラブル時の対処方法
  • こんな症状ありませんか? 確認しておきたい、主な症状①〜③(充電ができない、バッテリーの減りが早い、スマホが膨張する)

    スマホの内部にはたくさんの電子精密機器が詰め込まれていて、人体と同様に精密な作りをしています。充放電を多く繰り返したり、長時間の動画視聴やアプリ利用など、高温の原因となる環境で使い続けたり、落下などの衝撃を与えたりすると、少しずつ劣化していってしまいます。

    充電器/ケーブルとスマホの仕様が適していないかもしれません。また、スマホや充電器の充電端子(USB)の破損、充電ケーブルの断線も要因の一つ。また、高速充電を可能にする「USB PD(PowerDelivery)」「Quick Charge(クイックチャージ)」などがありますが、充電器・スマホそれぞれが対応していない場合は高速充電での使用ができません。

    充電ができないときの予防方法

    充電器本体/ケーブルや、取扱説明書に記載されている定格(出力電圧/電流)がスマホの定格(入力電圧/電流)とそれぞれ仕様があります。安全を確認してから使用しましょう。

    充電器やスマホに記載されている入力・出力値が一致しているかチェック

    電池の経年劣化、高温な場所に放置する、満充電の継続などによって起きる可能性があります。電極に使用されている素材が使用環境、操作負荷、充電といった熱などによって劣化が加速してしまい、バッテリーの減りが早くなってしまうんです。

    バッテリーの減りが早いときの予防方法

    「充電しっぱなしで100%(満充電)状態を維持しつづけたり、長時間使用せずに0%(電池が空)の状態で放置したりすることを避けましょう。また、あくまでも使い方や状況によって異なりますが、スマホのバッテリーは、正しく使えば約1〜2年は新品状態と同じように使えるようになっています」

    リチウムイオン電池とは、電極に「リチウム」という金属を含んだ化合物を使い、「リチウムイオン」の移動によって放電する電池のこと。くわしい仕組みはこちらの記事で解説しています。

    破損や変形などの外観異常の状態です。劣化が進んだバッテリーは寿命に近づくと内部の電解質が酸化することでガスが発生し、バッテリーパックが膨らむ場合があります。その状態での使用を続けると、バッテリーパックが損傷し、内部ショートやガス・外気による化学反応で発火・爆発を引き起こす危険性も。また、バッテリー膨張によって、リアパネルやフロントガラスが押し上がっているときは要注意です。

    膨張の予防方法