実用化待ってます! 空気で膨らますパーソナルモビリティ「poimo」の実物を見てきた

乗れなかったのが残念すぎる!

東京大学の川原研究室と新山研究室、mercari R4Dが共同で研究している、エアマットレスのように空気で膨らませて乗るEVバイク「poimo」。過去にギズモードでも記事にしているこのパーソナルモビリティが、デジタルコンテンツEXPO2021で出展されていたので見に行ってきました。

研究のはじまりは、「空気でポンッ」とできるモビリティあったら面白い

poimoの開発を担当しているmercari R4Dのリサーチャー山村亮介氏へ開発のきっかけを伺うと、「空気を入れたらポンッとできあがるモビリティを作れたら、使いたい時に使えて面白いし、ボディが空気なので既存製品と違いより安全になるのではないか」と語りました。

poimoは本体へ空気を入れることで乗れるようになる電動モビリティなので、金型を必要とせず安く研究と量産をすることが可能です。そのため、「共同研究していた東京大学の川原教授達と考えた研究テーマで、メルカリの配送にも使える可能性があるので、研究からやってみてもいいんじゃないか」というところから開発がスタートしたとのこと。

poimoは布と樹脂の複合素材「ドロップスティッチファブリック」でできているため、自由に形状を決めて制作できるのが特徴の一つ。さらには、アイスピックを使わなければ傷も付かないほどの頑丈さを併せ持っています。

空気が入っている状態のpoimoを触ってみたんですけど、頑丈というか強固というか、中に空気が入っているとは思えないほどカッチカチ。

実用化待ってます! 空気で膨らますパーソナルモビリティ「poimo」の実物を見てきた

バイク形状のpoimoは、現状では時速15kmで1時間30分走ることが可能です。けっこう速めですね。

もちろん速度は制限することができるので、5-6km/hの低速走行も実験しているとのこと。歩行速度より少しだけ速いくらいなので、メルカリ配送に使えないかと実験を行っているそうです。

poimoをしぼませてから、膨らませてもらった

poimo最大の特徴である空気の出し入れをしてもらいました。

電動空気入れであれば20秒程度で形になります。思ったより速い!

使い終わったら空気を出して折りたためば持ち運べるサイズになります。

poimoで必要になってくるパーツは、主にモーターとバッテリーになりますが、コロナの影響で工場自体がストップしており、いまは部品調達をするのが大変なんだとか。

一般の個人が買えるようになるビジネス展開はまだ決まっていないそうですが、将来的には消費者市場を狙っていく考えもあるとのこと。

「もし市場投入するなら値段はいくらくらいになりそうですか」と聞いてみると、「10万円行くと買えない人が多いので安くしたいですね」との回答をもらいました。自転車と同じくらいの値段で気軽に買えて、空気を抜くのがもっと速くなると嬉しいですが、開発応援しております!

部品調達が上手く行き始めて、販売が開始されたら、poimoで優雅に移動できる未来が来るかもしれません。

Source: poimo